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個人再生の一風景

今回は個人再生・認可決定までの流れを当事務所で受任した中から紹介させて頂きます。
 
1.相談・借入経緯
12月になると、年を越す前に悩みを解決したいという方が多いです。そんな中、多重債務の相談に来られた方がいらっしゃいました。借り入れ状況を伺ったところ、数社からの借入によって600万円の借金が月々の返済が難しくなってしまったようです。借入理由を伺ったところ、「仕事のストレスで暴飲暴食をするようになり、借り入れを繰り返してしまった」とのことです。その他に、住宅ローンを支払っており、「住宅、自動車を売却しなければならないのか、保険を解約しなければならないのか、浪費してしまった場合にはどうしようもないのか」と悩んでおられました。

 

2.個人再生の検討
依頼人の意向もふまえて、個人再生手続きを検討しました。個人再生手続きでは、住宅ローンを従前どおり支払い、貸金業者、信販会社等からの借入分のみを裁判所で圧縮できること、破産手続きと違う点は、住宅、自動車、保険などの財産保持が認められていること、免責不許可事由(浪費等)があっても利用できることを説明したところ、依頼人は安心された様子でした。
 
次に、依頼人の個人再生手続が認められた場合の返済予定額を確認しました。個人再生が裁判所で認められると以下のとおり減額されます。
債務合計額が100万円未満→債務合計額
債務合計額が100万円以上500万円未満→100万円
債務合計額が500万円以上1500万円未満→債務合計額の1/5
債務合計額が1500万円以上3000万円以下→300万円
債務合計額が3000万円から5000万円以下→債務合計額の1/10
 
従って、依頼人の場合、600万円の債務は合計120万円に減額され、120万円の債務を3年間(事情によっては期間を延ばすことも可)で分割支払することになります。返済中の利息は免除となるため、月々3万3333円(120万円÷36か月)の返済予定額となります。この金額であれば、毎月の家計状況から準備できますかと依頼者に尋ねたところ、「支払うことができる」と回答を頂くことができました。
 
次に、依頼人の財産を確認しました。確認する項目は、手持ちの現金、預金、保険の解約返戻金、積立金、保証金・敷金、貸付金・売掛金・退職金・不動産・自動車・その他動産です。相談者様の場合、住宅を売却したとしても債務が残る状態(いわゆるオーバーローン)であり、財産の合計額は300万円でした。しかし、全てが財産として計上されるわけではありません。退職金であれば8分の1の評価額(清算価値)を計上します。その結果、合計の清算価値は100万円でした。圧縮後の返済予定額(130万)と清算価値(100万)を比較し、金額の大きい方を返済することになります。よって、依頼者の場合は、現時点で債務額が大きいことになります。注意点として、個人再生申立までに清算価値が増えた場合には、清算価値分の返済となる可能性をお伝えしました。
 
3.依頼後、個人再生手続申立まで
各取引業者(債権者)に対する支払いを停止し、カード利用等も控えて頂くようお願いしました。理由は借金の金額を確定させるためです。併せて債権者に漏れがないか等も調査します。依頼人から、全ての取引業者について報告を受けたつもりでいますが、「気づかずETCカードを使用してしまった、通販代金をカード決済してしまった」といったケースが多々あるので再度注意を促しています。全ての債権者から資料が出揃うまで3~4か月の期間を要しました。
 
債権調査が終わり、依頼人と再度面談をしました。調査の結果、債務額は初回の相談時に伺った600万円で変わりありませんでした。この時、各業者に支払いを停止していた3~4か月間の家計状況を伺います。理由は、毎月返済予定額が捻出できているかどうかを確認するためです。個人再生申立時には、申立直前3か月分の家計表の提出を裁判所から求められ、家計表の支出額と領収書や預金口座から振替されている金額が一致しているか厳しくチェックされます。裁判所からも裏付け資料として、領収書・請求書の提出を求められることがありますので、捨てずに保管して頂くようお願いしています。申立予定日を定め、申立時に添付する資料の準備をお願いしました。
 
4.個人再生申し立て、手続の認可まで
必要書面をそろえて裁判所へ申立しました。申立後、裁判所から個人再生委員が選任され、申立人(再生債務者)の指導や監督を行うため個人再生委員の事務所にて面談が行われました。この時、弁済予定額(3万3333円)が毎月捻出できているか、生活状況について質問されます。
 
個人再生委員との面談を経て、裁判所で開始決定がなされました。債権者は、開始決定日の前日までの遅延損害金を請求できる権利があるので債務総額が増えてしまうケースもあります。本件の場合は、債務合計額が650万円で確定しました。債務総額の650万円の内130万円を毎月3万6111円支払っていく旨の再生計画案を作成して裁判所へ提出しました。
 
開始決定以降、毎月3万6111円を積立できていることを個人再生委員へ報告、個人再生委員が意見書を裁判所へ提出し、無事認可決定となりました。(開始決定から認可決定の間に積立した3万6111円×積立月数分の金銭は、手続終結後利用することができます。)官報掲載2週間の経過をもって確定し、確定月の翌月から各債権者への返済が始まります。
 
住宅以外にも、生命保険を解約せず、申立時点で残債が残っていなかった自動車を所持しながら再生手続が認められました。依頼人は「相談前はあと何年間返済を続けなければならないのかと悩んでいたが、個人再生のおかげで3年間の返済というゴールがみえた。これを必ずやり遂げたい。」と返済を始められました。同様の悩みをお持ちの方は、当事務所の無料相談をご利用ください。