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特別縁故者に対する相続財産分与事件

先日懇意にさせてもらっている弁護士の先生から上記の審判に基づく所有権移転登記の依頼を受けました。珍しい登記ですのでご紹介します。

 

戦後、相続人が亡くなり、財産が国庫帰属するケースが少なくありませんでした。内縁の配偶者や事実上の養子などが取得する方が国庫帰属するよりは望ましいのではないか、という判断からこの特別縁故者への財産分与の制度が導入されたようです。

 

内縁の妻や事実上の(養子縁組をしていない)養子といった法律上親族にあたらない特別縁故者は、実際に被相続人と深い係わりがあっても原則的には財産をもらうことはできません。
但し、相続人の存否が不明の場合に家庭裁判所により選任された相続財産管理人が亡くなった人の債務を支払うなどして清算を行った後、家庭裁判所の相続人を捜索するための公告で定められた期間内に相続人である権利を主張する者がなかった場合、家庭裁判所は、相当と認めるときは、被相続人と特別の縁故のあった者の請求によって、その者に、清算後残った相続財産の全部又は一部を与えることができます。
以下の人が該当します。
・ 生計をともにしてきた内縁の妻・夫
・ 被相続人の事実上の養子・養女
・ 被相続人の老後の看護をつくした従兄弟の子やめいの子
・ 被相続人と生計をともにして世話をしてきたおじやおば
・ 被相続人と生計をともにしてきた亡息子の嫁

 

相続人不存在
相続人が誰もいない場合や、いるのかどうか不明な場合のことを相続人不存在と呼びます。
この場合に遺産が誰に帰属するか優先順位としてはまず、1特別縁故者がいればその人へ 2共有者がいればその人へ 3国へという順番になります。
登記手続きでは、まず登記名義人の氏名変更登記によって、亡○○相続財産へと名義変更をします。
その後、特別縁故者へ移すのであれば、「民法第958条の3の審判」を原因として所有権移転登記を申請します。これは判決に基づく登記に準じて単独申請で可能です。つまり、一般的な相続登記とは異なった処理の仕方になるということです。

 

特別縁故者について
特別縁故者とは先に述べたように、被相続人の療養看護に努めた者などのことを指します。
しかし、特別縁故者が相続財産を受け取るまでには長い道のりが必要です。手続きとしてはまず、債権者や利害関係人が家庭裁判所に相続財産管理人の選任申し立てをします。
すると、相続財産管理人の選任公告及び、相続債権者及び受遺者に対する権利申し出催告の公告がなされます。これにはそれぞれ2ヶ月の待機期間が設けられています。
これらの公告を見て、相続人が発見された場合、通常の相続手続きへ移行することになります。
相続人が名乗り出なければ、相続財産の清算・弁済の手続きに入ります。
以上の手続きを経てもなお、残余財産がある場合には相続人捜索公告という3度目の公告がされます。この公告期間は6ヶ月間あり、それでも相続人が現れなかった場合に初めて、特別縁故者は家庭裁判所に申し立てを行うことができるようになります。
そして、特別縁故者への財産分与の審判によって分与が認められると、遺産が特別縁故者に帰属することになります。
なお、この申し立ては相続人捜索公告の期間満了後、3ヶ月以内にしなければなりません。
参考までに今回提出した書式をあげておきます。

 

登記の目的  所有権移転

原因    平成27年4月日民法958条の3の審判(日付は審判確定の日)

権利者(申請人)   A

義務者   亡B相続財産

添付書類  登記原因証明情報(審判書正本、確定証明書付)

住所証明情報

代理権限証明情報

平成27年5月日申請 札幌法務局  御 中
代理人 札幌市豊平区豊平三条八丁目1番26号
司法書士 坂 東  守
連絡先の電話番号 011-814-5696番

課税価格   金万円

登録免許税  金万円(不動産価格の1000分の20)

不動産の表示

なお、許可を得て審判書もアップしておきます。
(当初うっかりして謄本を添付して法務局から指摘を受け正本と差し替えました (・ω<))