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任意整理(分割返済)の一風景
今回は任意整理(分割返済)のお話しです。
1.無料相談
事前にお電話でご予約を取って来所していただきました。まず債務整理の相談カードにご相談者の収支状況や債権者,おおよその債務額等を記入していただきました。借金の状況は以下のとおりでした。
債務額 返済月額
A社(信販会社)90万円 3.0万円
B社(金融業者)60万円 1.5万円
C社(金融業者)40万円 1.2万円
D社(銀行) 50万円 1.0万円
E社(車ローン)80万円 1.5万円
合計 320万円 8.2万円
ご相談者の手取り月収は18万円で完全に自転車操業に陥っていました。自己破産はできるだけしたくないとのことで,お話を伺うと月の返済原資は5万円が限界であることがわかりました。
このあと具体的な解決方法の検討に入りました。まず着目したのがD社です。銀行の場合は,専門家が介入すると原則として預金口座が凍結されてしまいます。ご相談者へそのことを伝えたところ,D社は給料振込口座であり,保険料や携帯電話代などの引落し口座にしていて変更したくないとのことだったため,現状のままご自身で支払うことにしました。次に着目したのはE社です。自動車ローンに専門家が介入すると,原則として自動車を引き揚げられてしまいます。ご相談者へそのことを伝えたところ,自動車がなくなると生活に大きな支障が出るとのことだったため,E社についても現状のままご自身で支払うことにしました。
A社,B社,C社は,契約時期から判断すると債務額は減りませんが,私の見立てでは長期の分割返済をのんでもらえそうだったため,当事務所で任意整理をしてみませんかと提案しました。
2.受任から返済開始まで
ご依頼されれば3社の任意整理になるので,当事務所の任意整理費用は48,600円(15,000円/社×3社×消費税1.08%)です。当事務所が介入すると3社の返済はその月からいったん止まります。債務額を確定させるのにおおよそ3ヶ月かかるので,まず任意整理費用を3ヶ月かけてご入金いただき,その後3社への返済を開始していただくという方針を試し,この方針が無理だった場合は別の方針(自己破産など)を検討するということで受任させていただきました。
ご依頼者には翌月から月16,200円ずつ3ヶ月かけてご入金いただき,その間に3社の債権調査の結果と返済のシュミレーションを書面にしてご自宅へ送付し,お電話で打ち合わせた後,3社と約6年(75回)払いで分割返済の交渉をしました。なお,D社とE社は受任しなかったのでこれまで通りの返済を続けていただきました。何とかA社,B社,C社と話がまとまりご依頼から4ヶ月後に支払いを開始していただくことで合意しました。その結果が以下のとおりです。
債務額 返済月額
A社(信販会社)90万円 1.2万円
B社(金融業者)60万円 0.8万円
C社(金融業者)40万円 0.5万円
D社(銀行) 47万円 1.0万円
E社(車ローン)76万円 1.5万円
合計 313万円 5.0万円
3社と和解書を交わした後,支払予定表を作成してご自宅へ送付し,ご依頼者へお電話で今後のご説明をして無事にご依頼を終了させていただきました。これからの約6年は大変かも知れませんが何とか頑張りますとおっしゃっていました。
借金の返済で悩んでいる方は,一度当事務所へご相談されてみてはいかがでしょうか?