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H27.12.22読売新聞/相続財産管理-信託活用

相続財産管理 信託を活用

知的障害者・認知症患者らに有効

 

読売新聞に信託の内容がわかりやすく載っていましたので引用します。

 

■障害者の生活保障

神奈川県の80代男性は、知的障害がある40代の一人娘と2人暮らしだ。「自分が死ねば全財産は娘に行くが、娘は計算も困難。もしだまされたら」と心配していた。だが、数年前、60代のおいと信託契約を結んだことで、不安が減った。

信託とは、特定の目的のために財産を信頼できる人に託すことだ。財産を預ける「委託者」、預かる「受託者」、財産からの利益を得る「受益者」の3者が介在。受託者は委託者との契約に従い受益者に利益を与える義務を負う。

男性のケースでは、おいが受託者となり、不動産を売るなどして財産を取り崩しながら、まず男性に生活費を支給する。男性は委託者であり受益者だ。

将来、男性が死亡すると受益者が娘に変わり生活費は娘に支給される。契約が守られるかどうかは、第三者が「受益者代理人」となってチェックする。受益者代理人には、受託者に財産目録を作らせたり、定期的に見せてもらったりする権限がある。

信託をすると財産の名義は受託者のおいに変わる。しかし税法上、財産は受益者の男性のものと見なされ贈与税は発生しない。男性の死後、受益者が娘に移ると相続税の対象となる。

 

■認知症への備え

認知症で判断能力が損なわれる前に、財産の使い方を決めておこうと信託を活用する例もある。

埼玉県の女性(75)は夫と死別し、子もいない。認知症になったら施設に入りたいと考え、今年、おいに自宅を信託した。認知症になった時点でおいが自宅を売却し、施設入居費にあてるよう契約で決めている。

認知症の人には成年後見制度も活用できるが、東京弁護士会の有志らでつくる「ひまわり信託相談所」弁護士の伊庭潔さんは「後見人は本人が判断能力を失った後につくので、『この施設に入りたい』といった意向が十分反映されないことも起こりうる」と話す。

信託は、死後の財産管理に、自分の意思を反映させるのにも有効だ。遺言は生前なら書き換え可能なため、判断能力が衰えてから内容を撤回させられる危険性もある。信託は契約行為のため、こうした撤回が難しいとされる。

 

■課題

親族を受託者とする信託は「家族信託」や「民事信託」などと呼ばれ、2006年の信託法改正で広く利用できるようになった。弁護士の遠藤英嗣さんは06年以降、約100件の事案を扱ってきた。「障害者の親からの相談が多いが、最近は一般的な相続にも信託を活用したいという例も増えている」と話す。

最大の課題は、受託者をどう選ぶかだ。親族といえども、不正や財産の流用が起こらないよう、しっかり見極める必要がある。弁護士や司法書士が、仕事として受託者になることは法律で禁じられている。また、チェック役の受益者代理人を付けるかは任意だ。

信託銀行が取り扱う商品を使えば、銀行が受託者となるので安心感は高いが、託せる財産は基本的に現金のみとなる。

「ひまわり信託相談所」の伊庭さんは「老後や死後の財産管理について、成年後見や遺言以外の選択肢があるのはいいことだ。ただ、どの制度がいいかは人それぞれ。専門家とよく相談してほしい」と話す。