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遺言執行者の登記申請に関する法務局の見解~問題なしとの回答

今回の事案は、公正証書遺言で私が遺言執行者に就任し、登記申請の際相続人の協力なしで登記できるかどうかというものでした。

 

「次の不動産は、これを売却して、売却代金から諸経費を差し引いた残額を、ABCに各3分の1の割合で相続させる。この売却、売却代金の分配等の手続は遺言執行者坂東守が行う。」との遺言によって、結論から言うと遺言執行者である私が売却処分し、相続人の協力無くしても遺言執行者だけで売却による所有権移転登記が出来ます。

 

このように遺産の全部または一部を遺言執行者が売却処分してその売却金を相続人等に遺贈するとの遺言例を清算型遺言と言います。不動産を処分する清算型遺言によっても不動産の相続登記及び売買による所有権移転登記は、相続人の協力がなければ出来ないのではと一抹の不安があったので法務局に照会したところ、問題なしとのことで目出度し目出度し一件落着。^^

 

 

照 会

平成28年3月29日

札幌法務局白石出張所 御中

 

〒062-0903

札幌市豊平区豊平3条8丁目1番26号

ヌーベルアーバンシティ-

司法書士坂東法務事務所

司法書士 坂 東  守

法務大臣認定第543022号

TEL(011)814-5696

FAX(011)814-5691

 

時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。清算型遺言につきまして,遺言執行者による登記申請の可否につき,ご教示いただきたくお願い致します。

添付資料「遺言公正証書」のとおり不動産を含む財産を現金に換価して  氏,  氏,氏へ3分の1ずつ分配予定です。

当方といたしましては,以下の理由により清算型遺言につきまして,相続人の委任状等は添付せず遺言公正証書により法定相続し,遺言執行者の印鑑証明書を添付して所有権移転登記申請が可能であると考えます。

遺言執行者が不動産を売却して買主名義に所有権移転の登記を申請する場合には,その前提として相続による所有権移転の登記を要する。遺言執行者の資格を証する書面として提出された遺言証書の遺言執行者の表示に住所の記載がなくてもあらためて遺言執行者の選任をする必要はない(昭和45年10月5日付民事甲第4160号民事局回答)。

そして,民法1015条で遺言執行者は相続人の代理人とみなされており,同法1012条1項で遺言執行者の職務権限は包括的なものであり,遺言執行者は相続人の代理人であるにもかかわらず,遺言に関し自己の名において原告または被告となることができる(昭和51年7月19日付最高裁判決)。

傍論ではありますが,相続人のいない遺言執行者が清算型遺言を残して死亡した場合,遺言執行者が指定されているときは,改めて相続財産管理人を選任するまでもなく,遺言執行者が当該遺言に係る登記を申請できる(登記研究619質疑応答7695)。

とすると,亡    遺言執行者司法書士坂東守という肩書で遺言執行に関して包括的な法律行為を行うことができるから,遺言執行者による登記申請が可能であると考えます。

 

また,遺言執行者の登記識別情報の受領権限の可否につきましても支障はないでしょうか。

遺言執行者は,法令上,相続人の代理人とみなされることから,不登規62条1項1号に規定する登記識別情報の通知の相手方である法定代理人に該当するとし,当該遺言に基づき相続の登記を申請する遺言執行者に登記識別情報が通知されるとしています(東京法務局の見解)。

登記識別情報が遺言執行者に通知がされないとすると,その後の不動産売買による移転の登記において,本人確認等,連件申請の問題等が考えられますが,この東京法務局の見解によれば,そのような問題は生じなくなることになります。(ちなみに,清算型遺贈においては,相続の登記と売買の登記は連件でする必要がないと解されている。)

当方といたしましては,以上のように遺言執行者の登記識別情報の受領権限につきましても支障はないと考えます。

 

〔添付資料〕

1.被相続人    相続関係説明図            1枚

2.公正証書遺言                     8枚

3.登記申請書(相続による所有権移転)          2枚

4.登記申請書(抵当権抹消)               2枚

5.登記申請書(売買による所有権移転)          2枚

6.登記研究619質疑応答7695            2枚

以上